古物商許可申請 5つのSTEP

STEP 1 事前に確認すること

古物商許可が必要なのか確認しましょう。

一度使用された物品、新品でも使用のために取引された物品、又はこれらのものに幾分の手入れをした物品を「古物」といいます。古物の売買、交換、レンタルを業として行うことを「古物営業」といい、古物営業を行う場合には、古物商許可証が必要です。

 

ご自身がなされている、これからなさろうとしていることが許可や届出が必要か否かチェックしてみてください。

 

古物商許可証が必要な取引

古物を買い取って売る。

古物を買い取って修理等して売る。

古物を買い取って使える部品等を売る。

古物を買い取らないで、売った後に手数料を貰う(委託売買)。

古物を別の物と交換する。

古物を買い取ってレンタルする。

国内で買った古物を国外に輸出して売る。

これらをネット上で行う。

 

古物商許可証が不要な取引

自分の物を売る。

※自分で使っていた物、使うために買ったが未使用の物のこと。

新品を買って売る。

自分の物をオークションサイトに出品する。

無償でもらった物を売る。

相手から手数料等を取って回収した物を売る。

自分が売った相手から売った物を買い戻す。

自分が海外で買ってきたものを売る。

※他の輸入業者が輸入したものを国内で仕入れて売る場合は許可が必要です。

 

個人、法人のどちらで申請するか確認しましょう。

個人と法人は、法律上の人格が異なるので、誰の名義で古物営業を行うかによって申請者を判断することになります。法人の役員の一人が個人名義の古物商許可証を持っているからといって、その役員の免許で法人が古物営業を行うことは出来ません。法人として古物商を行う場合は、法人名義で古物商許可証を取得する必要があります。

 

欠格事由に該当していなことを確認しましょう

次に該当する方がいる場合、許可が受けられません(欠格事由)

 

  1. 成年被後見人、被保佐人(従来、禁治産者、準禁治産者と呼ばれていたもの)又は破産者で復権を得ない者
  2. 犯罪者
  • 罪種を問わず(道路交通法違反も含む。)、禁錮以上の刑に処せられた者
  • 執行猶予期間中の者も含む。
  • 刑の執行が終了してから5年が経過しない者
  • 刑の執行を受けなくなった
  • 恩赦により減刑され、減刑された刑の執行が終了してから5年を経過しない者
  • 恩赦により刑が免除されてから5年を経過しない者
  • 刑が確定したが、刑の執行を受けずに、時効が完成してから5年を経過しない者
  • 罰金刑に処せられた者
  • 古物営業法のうち、無許可、許可の不正取得、名義貸し、営業停止命令違反で罰金刑が確定してから5年を経過しない者
  • 刑法のうち、窃盗、背任、遺失物横領、盗品等有償譲受け等の罪により罰金刑が確定してから、5年を経過していない者

執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは効力を失うため、満了の翌日から許可申請ができます。

  1. 暴力団員又は暴力団でなくなった日から5年を経過しない者、暴力団以外の犯罪組織の構成員で、集団的又は常習的に暴力的不法行為等を行うおそれのある者(過去10年間に暴力的不法行為等を行ったことがある者)、暴力団員による不当な行為等に関する法律により公安委員会から命令又は指示を受けてから3年を経過しない者

すでに許可を受けている者が該当した場合は、許可の取り消しの対象となります。

  1. 住居の定まらない者
  2. 古物営業法第24条第1項の規定により、古物営業の許可を取り消されてから5年を経過しない者

許可の取消しを受けたのが法人の場合は、その当時の役員も含みます。

  1. 古物営業法第24条第1項の規定により、許可の取り消しに係る聴聞の期日等の公示の日から、取り消し等の決定をする日までの間に、許可証を返納した者で、当該返納の日から起算して5年を経過しない者
  2. 営業について成年者と同一能力を有しない未成年者

婚姻している者、古物商の相続人であって法定代理人が欠格事由に該当しない場合は、申請できます。

  1. 営業所又は古物市場ごとに、業務を適正に実施するための責任者としての管理者を選任すると認められないことについて相当な理由のある者

欠格事由に該当している者を管理者としている場合などが該当します。

  1. 法人役員に、1から5までに該当する者がある者

 

 

スケジュールを確認しましょう。

古物商の許可申請は、申請書と添付書類一式をすべてそろえてから申請が可能となります。申請書を提出してから、土日祝日を除く40日の処理期間がありますので、申請準備が長引くと3か月以上かかることもあると聞きます。

営業開始日の遅くとも2か月以上前から添付書類の収集や申請書作成の準備を始める必要があります。

スケジュールがタイトな場合は、古物商許可申請専門の行政書士事務所に依頼することも検討してみるのも良いでしょう。

 

ワンポイント!

この後のステップ3の必要書類で、時間がかかるものから優先的に集めるとスムーズです。

 

 

取り扱う古物の品目(13品目)を決めましょう。

古物は、古物営業法施行規則により、次の13品目に分類されています。

扱う予定のある品目を選びましょう。選び方は最初に、一番メインで扱う品目を1つ選びます。例えば、携帯ショップの場合は、「機械工具類」になります。次に、メイン以外で扱う予定の品目を選びます。メイン以外の古物の品目は、いくつ選んでも構いません。

たくさん選んでも手数料は変わりません。

 

ワンポイント!

許可取得後に、選んだ品目のなかで盗難事件があった場合に、警察署から「盗品を買い取っていませんか?」と情報提供の協力願い(品触れ)が来る場合があります。

 

古物の13品目

  1. 美術品類

あらゆる物品について、美術的価値を有しているもの

(例)絵画、書、彫刻、工芸品、登録火縄銃・登録日本刀

  1. 衣類

繊維製品、革製品等で、主として身にまとうもの

(例)着物、洋服、その他の衣料品、敷物類、テーブル掛け、布団、帽子、旗

  1. 時計・宝飾品類

そのものの外見的な特徴について使用する者の嗜好によって選択され、身につけて使用される飾り物

  1. 自動車

自動車及びその物の本来的用法として自動車の一部として使用される物品

(例)その部分品を含みます。タイヤ、バンパー、カーナビ、サイドミラー等

  1. 自動二輪車及び原動機付自転車

自動二輪車及び原動機付自転車並びに、その物の本来的用法として自動二輪車及び原動機付自転車の一部として使用される物品

(例)タイヤ、サイドミラー等

  1. 自転車類

自転車及びその物の本来的用法として自転車の一部として使用される物品

(例)空気入れ、かご、カバー等

  1. 写真機類

プリズム、レンズ、反射鏡等を組み合わせて作った写真機、顕微鏡、分光器等

(例)カメラ、レンズ、ビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡、光学機器

  1. 事務機器類

主として計算、記録、連絡等の能率を向上させるために使用される機械及び器具

(例)レジスター、タイプライター、パソコン、ワープロ、コピー機、ファックス、シュレッダー、計算機

  1. 機械工具類

電機によって駆動する機械及び器具並びに他の物品の生産、修理等のために使用される機械及び器具のうち、事務機器類に該当しないもの

(例)工作機械、土木機械、医療機器類、家庭電化製品、家庭用ゲーム機、電話機

  1. 道具類

上記及び下記に掲げる物品以外のもの

(例)家具、楽器、運動用具、CD、DVD、ゲームソフト、玩具類、トレーディングカード、日用雑貨

  1. 皮革・ゴム製品類

主として、皮革又はゴムから作られている物品

(例)鞄、バッグ、靴、毛皮類、化学製品(ビニール製、レザー製)

  1. 書籍
  2. 金券類

(例)商品券、ビール券、乗車券、航空券、各種入場券、各種回数券、郵便切手、収入印紙、オレンジカード、テレホンカード、株主優待券

 

 

古物に該当しないもの

  • 投機目的のインゴット(地金、金塊、銀、プラチナ)

※アクセサリーや観賞用に加工しているものを除く

  • 化粧品や薬品、サプリメント
  • お酒
  • 物品の本来の性質、用途が変化したもの

例:洋服をリメイクしてバッグにしたもの、

  • 物品の本来の性質、用途に変化を及ぼさないと使用できないもの

例:原材料になるもの、空き缶類、金属原材料、被覆いのない古銅線類等

  • 再利用せずに捨てるもの、廃品

 

 

申請する警察署を確認する

営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課 防犯係が申請窓口になります。

同一都道府県に2以上の営業所を設ける場合は、いずれかの営業所の所在地を管轄する警察署を選ぶことができます。許可申請を行った警察署が今後、変更手続き等の窓口になる警察署「経由警察署」となりますので、本社や本店の近くの営業所を管轄する警察署を経由警察署にすると、後々何かと便利です。

古物商許可は営業所が所在する各都道府県単位で取得する決まりになっていて、別の都道府県にあらたに営業所を設ける場合、各都道府県ごとに同様の許可申請が必要になります。

ワンポイント!

2018年4月の法改正により、都道府県ごとの許可制度は2020年4月に廃止されます。それ以降は、全国統一の古物商許可となり、1回の許可申請で済みます。それまでは、各都道府県ごとに許可申請が必要です。

 

営業所とは

古物の売買、交換、レンタルを行う拠点となる場所が営業所となります。

営業所には、古物営業の責任者に該当する「管理者」を常駐させること、古物台帳の備え付け、古物商プレートの掲示が必要です。

 

営業所に該当するか判断に迷う時は悩まずに管轄の警察署に相談しましょう。

 

営業所に当たる場所

  • 古物の買取り、仕入れ、交換、レンタル等を行う拠点となる場所
  • インターネット事業の場合、古物取引の事務作業を行う拠点となる場所

 

営業所に当たらない場所

  • 単に保管するだけの倉庫
  • 駐車場
  • 古物の買取、仕入れ、レンタル等を行わない場所(単に販売だけを行う店舗)
  • 本店登記をしているだけのバーチャルオフィスなど、実体が無い場所

 

 

例えば、多店舗展開しているアパレルショップで、本社のみで仕入れを行い、店舗では仕入れを行わずに販売だけを行う場合(直営店に限る)は、本社が営業所に該当し、店舗は「本社が行商している」という考え方になるため、店舗は、古物商の営業所に該当しません。

ですから、この場合、営業所である本社を管轄する警察署が申請の窓口になります。

 

営業所として使用できるか場所か確認しましょう。

古物商の許可申請では、欠格事由の審査とともに、申請者が営業所を使用できる権限があるかを審査されるケースが多いため、申請する前に、申請予定の営業所で古物商を営んでも大丈夫か確認をとることをお勧めします。

確認する方法として、営業所が賃貸物件の場合は、賃貸借契約書の内容を確認しましょう。

名義人が、申請者と異なる場合や、使用用途が居住専用になっている建物の場合は、賃貸人や管理会社からの承諾が必要になります。

承諾が得られない場合は、使用できる権限がある他の営業所を探す必要があります。

自宅の賃貸マンションで申請する場合は、この点でつまづくケースが多く見られます。

 

ステップ2 警察署に事前相談をする

ステップ1で、許可が必要なことが分かったら、管轄の警察署 防犯係 古物商担当者に「新規で古物商の許可申請をしたい。必要書類を教えてほしい」と、事前に相談をしましょう。その際、自分の名前を伝え、担当者の名前を聞いておきましょう。

警察署に事前相談をする3つのメリット

 

  • 担当者からの印象が良くなる。

担当者の中には、いきなり申請書を出されることを嫌がる人がいます。事前相談することで、申請のときに「先週相談に来た○○さんですね。」と和やかに進むケースがあります。

  • 担当者がどんな人なのか分かる。

相手を知ることで、申請のときの心の準備がし易くなります。

  • 申請のやり直しを防げる

都道府県や各警察署によって若干、求められる添付書類や部数が異なる“ローカルルール”あります。書類が不足していると、何度も警察署に足を運ぶことになってしまうので、事前に必要な書類を確認することで、1回の申請で受理してもらえる確率がグッと上がります。

 

ワンポイント!

必ず古物商の担当者とやり取りしましょう。担当者不在でも他の方が大まかには答えてくれますが、完璧に古物商許可を把握しているわけではないので、担当者不在の場合は、確実な回答を得るために、担当者のいるときに改めて相談することをお勧めします。

ステップ3 必要書類を集める

警察署の事前相談が終わったら早速申請書を記入したいところですが、その前に必要書類を集めておくとスムーズです。申請書の記入は、住民票の写しの内容をそのまま転記する必要があるため、先に住民票のほか、添付書類から集めることで、記入ミスを防ぐことができるメリットがあります。

 

添付書類一覧

(申請者)               (管理者)

・住民票(本籍地記載)         ・住民票(本籍地記載)※

・身分証明書              ・身分証明書※

・登記されていないことの証明書     ・登記されていないことの証明書※

・略歴書                ・略歴書※

・誓約書                ・誓約書

(法人の場合、上記5点セットは、役員全員分必要です。)

※申請者、法人役員と管理者が同一人物の場合、提出を省略できます。

 

法人の場合は以下の書類も必要です。

  • 定款(奥書きしたもの)
  • 履歴事項全部証明書の写し

 

該当する場合のみ提出

  • 確認書 定款の事業目的から「古物を売買する」ことが読み取れない場合は、速やかに事業目的に「古物を売買する」ことが読み取れる文言を追加することを決定した旨の「確認書」を提出します。会社法の規定により、古物営業を開始するまでに「古物商」や「古物営業法に基づく古物商」などの文言を追加することを決定し、法務局で事業目的の変更登記手続きを行う必要があります。

 

その他、ステップ2で警察署に提出を求められた書類

  • 賃貸借契約書のコピー
  • 使用承諾書
  • 営業所の平面図
  • 周辺地図(付近見取り図)
  • 駐車スペースの資料(賃貸借契約書、オークション運営会社のヤード資料)
  • URL疎明資料(whois情報の画面、プロバイダや運営会社からのURLユーザー証明書)

 

ここまで来たら、許可申請の8割は終わっているといっても良いでしょう!あともう少しです!

 

 

 

ワンポイント!

申請書の記入の前に、添付書類から先に集めるとスムーズと説明しました。

ところで、①住民票、②登記されていないことの証明書、③身分証明書、いったいどの書類を一番先に集めるのがいいでしょう?それとも、どれが先でも同じでしょうか?

 

正解は、①住民票です。

 

理由は3つあります。

理由1

登記されていないことの証明書を取得するときに、住民票に記載の住所と本籍地を記載する必要があるため

理由2

身分証明書を取得するときに本籍地と筆頭者の情報が必要になるため。

理由3

履歴事項全部証明書の法人代表者の住所と住民票の住所が異なっていないか先に確認できるため。 ごく稀に代表者が引越しているのに、法人登記簿の代表者住所が従前の住所のままになっているケースがあります。

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