古物商許可で失敗しない「住民票」の取り方って?

古物商許可申請

住民票の取得は、簡単に誰でも取得できると思われがちです。

しかし、古物商許可申請で必要となる住民票は「記載事項」を間違えてしまうと、警察署で受理してもらえない住民票になってしまいます。

今回は、古物商許可申請の必要書類である「住民票」について、取り方や注意点をみていきたいと思います。

住民票の請求

住民票は、各市区町村で作成される帳票で、役所または出張所の窓口で請求するか、郵送請求で取得することができます。

窓口で請求する場合は、受付時間に制約がありますが、その場で交付してもらえますので時間のロスは少なくてすむでしょう。
郵送による請求をした場合は、取得までに数日かかりますが、窓口に行かなくて済むといったメリットがあります。

その他にも、市区町村によっては「コンビニ交付サービスでの発行」や、「広域交付による請求」を利用した取得手段もあります。

それぞれの手間や時間を考慮して、最適な手段を選んでみてください。

代理人による請求も可能

住民票は、代理人による請求も可能ですが、「委任状」が必要になります。

たとえば、法人で古物商許可を申請するにあたり、申請担当者が役員と管理者の住民票を取得することになった場合、全員から委任状をもらわなければなりません。

非常勤の役員や、遠方に住んでいる役員がいる場合は、かなりの時間と労力が必要になるのではないでしょうか。

行政書士は委任状がなくても住民票を取れる

行政書士は、住民票を職務上(職権)で請求することができます。

そのため、委任状をもらうことなく、依頼を受けたその日のうちに取得をすることも可能です。

住民票の記載事項は、古物商許可申請書を作成する上で、欠かせない情報が記載されてます。
したがって、古物商許可申請の準備は、住民票を一番最初に取得することをおすすめします。

古物商許可の取得を急いでいる場合には、専門特化した行政書士に相談することをおすすめします。

古物商許可申請専用の住民票があるの?

古物商専用の住民票というものはありませんが、記載事項が不足している場合には、警察署で受理してもらえなくなりますので、次の点に注意してください。

住民票の注意すべき記載事項

住民票は記載事項が指定できます。

注意点は2つです。

・本籍地の記載があること
・マイナンバーの記載がないこと

近年、個人情報の取扱いが厳しくなり、必要事項以外はすべて省略されてしまいます。

たとえば、住民票の請求の際に、記載される事項を何も指定しないと、

「氏名」、「住所」、「生年月日」、「性別」だけしか記載されません。

しかし、古物商許可申請には、「本籍地記載の住民票」が必要となりますので、請求する際には、「本籍地」も記載してもらうことを忘れないようにしましょう。

また、マイナンバーが記載された住民票は、警察署に受理してもらえませんので、マイナンバーは記載されないよう請求しましょう。

住民票の「謄本」「抄本」の違い

住民票には、「謄本」と「抄本」の2種類があります。

・「住民票 謄本」とは、世帯全員分の記載
・「住民票 抄本」とは、世帯の中の一部(必要とする人)だけの記載

古物商許可申請では申請者の部分だけが必要となるため、「住民票 抄本」を取得すれば足ります。

取得枚数と有効期間

必要枚数は、申請者(役員全員)と管理者それぞれ1通となります。申請者(役員)が管理者を兼任する場合は、管理者の分は省略できます。

「古物商許可申請」で提出する「住民票」の有効期間は、取得日から3か月以内となります。必ず発行日が記載されていますので、提出の際には3か月を超えていないか確認しましょう。

住民票がない人はどうする?

海外に支店や支社があるため、長期間海外在住している場合など、住民票を転出していると、住民票が取れない場合があります。

その場合、住民票の代わりとして、現地の公的機関が発行する証明書、郵便物のコピー、パスポートのコピーなどのうち2~3つの資料を求められるケースが多いです。

このようなケースで悩まれているようでしたら、管轄の警察署や専門の行政書士に相談してみてはいかがでしょう。

まとめ

・住民票は、住民登録している市区町村の役場(窓口)で取得
・代理人が請求する場合は「委任状」が必要
・行政書士は、委任状が無くても求できるため時間のロスが少ない
・古物商許可申請の準備は一番最初に住民票を取得するとよい
・記載事項で気を付ける2つのポイント
 ➀本籍地記載
 ②マイナンバー不要 ・住民票は発行日(作成日)から3か月以内